ファッション野郎inハンマロード 骸骨兵士長編 

 



 あれから、幾万もの月日がたった。

 

 打倒ハンマカーバル、打倒ハンマロードを掲げ、ログイン出来ない地獄も味わいながらもついに・・・

 レベル100ブッチギリ突破!!


 勢い余って103までサイバーアップしたぜ!

 

 私の名誉のために言っておくが、PK欄の1000って数字は、何も私がPK(殺)して来た撃墜数時ではないのよ?

 逆に1000とはチェリーボーイで有ることを指し示している。

 

 色々ステータスの振り方がおかしいんじゃね?ってツッコミが入りそうだが、基本私はファッション以外は疎いのだよ。

 日本の時は回りのお節介野郎共にスキル振りも色々教えてもらってたんだが、タイに単身赴任してからは他人と会話することも少なく、この辺適当なのよ。


 だって、

 たまにこうやって声を掛けられるんだが、シャイ過ぎてその後の会話が続かぬ孤高のファッション野郎さ・・。


 ちなみに、これは露店を出している状態だが、売りに出してるこのプラチナボックスが売れれば、6億ライム程が手元に入る計算だ。

 最早桁が違いすぎて私の金銭感覚もワケワカメだが、最初の方で10万ライム貯めるのに苦労してた頃は一体・・・って感じだ。

 要は物価が急上昇しており、明治時代から平成時代にタイプスリップした浦島君状態さ。

 



 それはそうと、レベルが100を超えたとは言え、正直ハンマロードを踏破するにはまだまだ修行不足はいがめない。

 ハンマロードを快適にツーリングするには、恐らくギルド設置目標であるレベル150くらい必要なのではなかろうか・・・


 そう考えた私は、まず、あのバカみたいなハンマーにドつかれてもCHA-LA HEAD-CHA-LAな強靭な肉体を手に入れるべく、ロストーレルム城にいる防具屋のオネーサンを尋ねた。

ウフン
 レオパルドン : HAY お姉さん! 私に硬度10ダイヤモンド・パワーが備わるくらいの頑強装備を売ってください!!
 魔法商人マル : 売れ切れました〜〜♪


 そんな笑顔で、言わんでも・・・・

 

 聞くに、お向かいで商売してる例の大仏面のエイディアが違法販売しているとのこと。

 あんなのから物を買いたくは無いが、強くなるためには背に腹はかえられん・・・


ケケケ
 アーマー : ケケケ、オレん家の品揃えにビビり倒しなっ! このドサンピンがーーっ!!

ジャーン

 ふむーーー、確かにスゴイラインナップではあるが、こいつの態度が嫌なんだよね〜。

 店員の態度が悪いと、売上落ちるぞ。


 文句ブー垂れながらも、結局左列のHOPE装備を一式購入した、簡単なお客。

 さらに、専用のHOPE WING を装備し、

 

ミヨ!
 レオパルドン : Hope(希望)の戦士、レオパルドン、爆誕!!


 このほどの装備をもってすれば、ハンマに小突かれたくらいなど、ピコピコハンマーレベルじゃな〜い?


 さらーーーに!

 今回はコレにも増して、究極のアイテムを商人からガメることが出来た!


 メモリーワープ!!


 その正体は、一度この装置に記憶した場所なら、いつでもどこからでも瞬間移動できるという大化の改新バンザイな近代兵器なのだ!

 

 コレを使うと、

 そう!

 以前記憶させたデカドン3Fのロビーへ、孫悟空みたいにダンジョン商人の気配を感じなくても、ドラえもんのどこでもドアが壊れてても、エスパー魔美の梅仁たんがきれていても、即参上できるのだよ。


 これにより、デカドン3Fへ行く時間が大幅に節約でき、出勤前のモヒカンの手入れの時間も生まれるというものだ。


 

 そしてェェェェェーーーー

 今回のサイバーアップ計画最終章

 

 全エイディアが喉から足が出る、

 ネオースネークリング!!!


 デカルティ平原に巣食うビッグ(ヘル)コブラよりもさらにビッグなスネークが、本日特価3匹もっ!

 

カブッカブッ
 レオパルドン : ギャハハハハーッ 君とスパーク! 夜はスネークじゃーーー!
 ビッグ・ザ・武道 : そんなに喜んでると、また嫁さんに逃げられますぜ・・・


 はっ!

 日本では「らうしぇる」という嫁がいたが、このネオスネークが気持ち悪いという嫁と、蛇こそ男のロマンを説いた私との間で、二人の溝が広まっていったあの日を思い出したではないか?!

 

 折角ノリノリだったのに、余計なトラウマを思い出しマリッジブルーが入りながらも、無心でエキスパやアックスを殺りまくる私。

ゴヘゴヘ
 レオパルドン : まさかよ・・・あれがキッカケで別れることになるなんてよ・・・(ブツブツ)
 X JAPAN : ちゃんとコンサート見ろ!! 

 


 赤い彗星が混じったカーバル一族を退けながらハンマロードを目指していると、いつのまにやら後ろから連邦の白い影が・・・

モエアガレ
 レオパルドン : は、早い!! 通常のジムの3倍のスピードはある!


 あまりの早さで振りきれなさそうだが、貴様は一体・・・


 骸骨隊長・・・いや、骸骨兵士長!!!!


 こいつぁ、やべぇ〜〜

 なにがやべぇって、そりゃ、こいつの足よ!

 

 と言っても和田アキ子みたいに、デカイのがやばいってんじゃないぞい。

 

 とにかく早い!

 ドーピングしたベン・ジョンソンより早い!


 強さで言うとハンマカーバルよりちょっとだけ下なのだが、エキスパートカーバルなんかよりはるかに強い。


 彼の役目は、ダンジョンへの不法侵入者に対する対応、即時排除だ。

 元々墓場だった髑髏ダンジョンデカレンの死霊の怨霊なわけだが、この蜘蛛ダンジョンデカドンでも死者から蘇って「この恨み晴らさでか〜」って襲い掛かってくる訳だ。

 しかも、凡俗の骸骨兵士と違ってそれを束ねるキャプテンなだけあって、実力派相当なものだろう。


 そんなんが、ものすごい勢いで追いかけてくるのよ。

 こえーよ

 

 もたもたしてると・・・


ゲフン
 レオパルドン : 油断したか・・・
 兵士長 : カカカッ、都議会でセクハラヤジ発言をする奴も、AKBの握手会で狼藉を働く奴も、全員成敗!

 

 いや、私は職場で普通にセクハラしてるだけなんだが・・・。


 とか愚痴ってると、


 レオパルドン : ニギャーー
 兵士長 : オレオレ詐欺する奴も、アンネの日記を破く奴も、全員成敗!!


 いや、私はレオレオ詐欺しかやってないぞ・・・



 レオパルドン : グボヘーー
 骸骨兵士長 : 勝手にドラえもんの最終回を流すやつや、小保方さんに変なファンレターを送りつけるやつは、全員成敗!!

 

 いや、私はビンクレディにしかファンレター送ったこと無いんだけど・・・



 ・・・

 って、

 1回もハンマロードにたどり着けて無いではないかーーっ



 へ、兵士長・・・恐るべし。


 かくして、またしてもハンマロードの入場制限にひっかかり、入り口で床とキスしまくった私様。

 

 このままで終わられるわけがない。

 この恨み、晴らでおくべきか!!


 私は手っ取り早く強くなるため、前回振ったゴージャス娘の元を尋ねた。


 目的は、前に勧められていた彼女のサイン入り(そこはどうでもいいが)、ギガマナポーションの導入。

 

 そしてもう一つ。

 このデビルサモンストーンことビッグ・ザ・武道召喚石の更なるパワーアップ。

 

 実際、ハンマと兵士長が一気に襲ってくる事を想定すると、武道の体力ではモチそうにない。


ソウダン
 レオパルドン : サイン入りドリンク買うから、召喚石(サモンストーン)の屈強な奴を紹介してくれ!
 ゴージャス娘。 : 任せて、あなたにピッタリのサイン入り召喚石・・・これよ!!


 サインはいらないんだけどね。

 

ドーン

 ジャ・・・ジャッカル召喚石・・・

 

 ジャッカル族って確か、

 髑髏ダンジョンにいる、このチッサイやつだろう。

 こいつ、かなり小さすぎて、視界に入らないくらいだぞ?

 

 正直、ビッグ・ザ・武道の巨体に慣れ親しんでる私には、かなり不安なんだが。



 ゴージャス娘。 : 安心して

 

 アナタよりは、大きいから。



 え、エイディアって・・・



 


 

  

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