ファッション野郎inタイハイム アキラ・ザ・ギャンブラー

 


 ラグペラント軍としての使命を忘れ物お届けセンターに預けっぱなしにし、私は日夜モヒカン資金集めのため、ベリオンから言い渡される有象無象のクエストをこなしていた。


 まずは、神殿でいつもバニーと火花を飛び散らせている、


 プラメカ・カツミ : 大きなコブラのスライスが食べたいわ。
 レオパルドン : おうさ、任せときな!!


 カスミンってゲテモノ食いなのね。

 で、その報酬は?!



 ・・・

 98ライム・・・。


 私の涙よりも、しょっぱいぜ〜〜〜っ!


 ええい、考えるな、感じるんだ!!

 仕事、仕事。


ホモー
 レオパルドン : お前の命・・・98ライムらしいぞ!!
 親ビッグヘルコブラ : 100円ショップよりも安っ!!
 子ヘルコブラ : 父ちゃんの仕入れ値は80円なんだい!


 エタカに続いて、許せコブラ!

 お前にはカツミに食われるという、最高の栄誉を与えよう!

 私も違う意味で食われたかったぜ〜っ


 数時間後・・・


ジャキーン
 カツミ : ありがとう、コブラのスライスは元気がでるのよ。 貴方も一切れ行っとく?
 レオパルドン : コブラ・・・いえ、謹んでお断りします。


 相変わらず隠しナイフが恐ろしい女の子だぜ。

 あの切っ先が私の方を向かない内に、次だ、次!!



 今度は、ロストーレルム城で杖作り300年しているおっさんから、


 スタッフ(杖)売りのスタッフ : 伝説の武器を作るのに、オリハルコンと蛇革、ワニ皮、モケ皮が必要なんだ。 オリハルコンはあるんだが、勇者から受注してるから、他の素材を超特急で集めてくれ!!
 レオパルドン : 勇者って私かしら?!


 伝説の武器を作るためにオリハルコンが必要なのは分かるんだが、他のだけやけに現実的だな。

 てか、オリハルコンが一番入手困難度Sでしょ!!


 ええい、考えるな、感じるんだ!!



 レオパルドン : Moke皮、ゲットだぜ!!
 Moke : ムニャムニャ、生皮剥がすのやめて〜


 まさに生々しいな。

 安心しろ。

 剥ぐのは、ちゃんと看取った後だ!!


 数時間後・・・


ドーン
 スタッフ : ありがとう! これで伝説の武器を作って、勇者ラグペラント軍司令官様に武器を献上できます!
 レオパルドン : あのハゲ司令官、勇者だったのか・・・


 勇者に転職するには、たしかパラディンとバトルマスターとゴッドハンドをマスターしてからじゃないと・・・、ゲェーーーッ! あの司令官スゲーーーッ!

 今度私もダーマ神殿行ってこよ。

 

 いや、そんなことよりも、あんた・・頭の形大丈夫か?!

 もはや種族がどうのこうのではなく、プログメアの化け物と大して変わらんぞい!


 あまりの不気味さに、駄賃だけもらってそそくさとその場を後にした私。



 そして次は、ロストーレルム城のペット美容院の近くにいる、


 プラチナ武器生成野郎 : 日本の夏、キンチョーの夏! 蚊だ! 蚊が沸きすぎていいプラチナが手に入らん!! ただちにモスキートを ジェノサイドしてくれ!
 レオパルドン : あざながカツミンと一緒だね^^^^


 プラチナはたまにモンスターが落とすのだが、あれもいい値で売れるから私としてもプラチナが枯渇するのは嬉しくない!

 今すぐジェノサイド致します。


 300・・・

 いや、そもそも、プラチナと蚊と何の因果応報が?!


 ええい、考えるな、感じるんだ!!


ブーンブーン
 ラダ : 我々は序盤死天・・・ギャーーーーッ
 レオパルドン : 気持ち悪いから、早くジェノサイドされてくれーーっ!!


 うう〜めっちゃ刺されたよ。

 刺されすぎて顔が

 こんなになっちゃったよ。


 数時間後・・・


ドギャーン
 プラチナ野郎 : ありがとう。 これで夏も・・・
 レオパルドン : だから、お前ら何人やねん!!?


 もう、ツッコミを入れるのはやめよう。

 きっと、彼らにもつらい過去があるのかも知れん・・・なわけないか。


 

 しかして、次は神殿でベリオンと同じような滞空ポットに乗っている・・・何人?か分からない人、

プカプカ
 ヨドバシカメラのオーナー : 機械のことならなんでも相談にのるのだが、そんな私でも人口足を作れなくてね。 その材料となるダークソルジャーの足を調達して来て欲しいのだよ。

 ・・・

 闇兵士の足?!


 ちょ、ちょ、チョット待ってくれ

 

 確かに、上から見るとあんたの下半身がプカプカ装置と合体してて足がないのは分かる。

 さぞ不便だろう。

 だが、いくら敵とはいえ、闇兵士の足を取ってくるのは倫理的にどうよ?!


 簡単に足の付け替えができる、鋼鉄ジーグやテリーマン、フランキーとかじゃねーんだし。

 そもそも昔のあるメカニックスタッフがこんなことを言っていたぜ。

 「足なんて飾りです。偉い人にはそれがわからんのですよ。」


 ええい、考えるな、感じ・・・られるか!!!

 この依頼は、さすがに無理じゃーーっ!



 という風に、汚れ仕事をこなしつつ集めたヌーアゼンの巻物は、

 こんなによ!!


 これだけあれば、歴史学術研究が進むはずなのに、ベリオンから受け取った報酬は数万ライム・・・。

 時給700円のバイトよりも安いんじゃないのか?!



 そうこう途方に暮れている所で、前回の絵巻の続きとなる。


 私に声をかけてくる、直ぐに警察に呼び止められそうな怪しげなおっさん。


 アキラ : へい、ぼっちゃん。 あっという間にすぐに沸くティファールのように金持ちになれる、良策がありますぜ!

 

 あからさまに怪しい。

 エタカ時代の私なら、こんなヤツ相手にもしなかったろう。

 だが、タイに渡米して貧乏街道まっしぐらな今の私には、大義のためにどうしても金がいる。


 ここは、ギャンブルをしてみるのも一興か・・・・。


 アキラ : さあさあ、はったはった!!


 このギャンブルは簡単だ。

 1〜3級チップの宝石を担保に、ルーレットされる1〜6までの数字を当てると、その上位チップをゲットできる。

 

 こういうのは、まずは一発目で良い運気の風に乗りたい。


 ということで、海サソリからくすね盗った、

 1級アメジストチップで、いざ尋常に勝負!!

 もちろん選ぶ数字は、私の誕生月の3だ!!

 覚えとけよ、みんな!


 ジャカジャカジャカ・ピーーーーン!(ルーレットが回ってる音)


ピッタンコカンカンン

 うひょ〜〜〜!


 こいつぁ、幸先いいね〜

 エイディア村の悪運メーカーと呼ばれた私にとっては、余裕だぜ!!


 ビギナーズラックや、呼び水という大人の言葉を知らない私は、倉庫に預けていたグレムリンからもぎ取ったトパーズチップを全がけした!


 さあ、トパーズの神よ! 私に力を!!

 

 ジャカジャカジャカ・ピーーーーン!(ルーレットが回ってる音)


シーン

 スカ


 ・・・

 くうう、今のはタマタマ運が悪かっただけだ!


 という言い訳で、私は更なる伝家の宝刀を取り出した。

ダイヤ
 レオパルドン : まだアポ取る前だが、バニーちゃんとのゲートの下見のためにグレートホワイトホーンを散策した際、命がけでゴミ拾いしたダイヤモンドチップだーーーっ!

 コレを出したが最後、私の財産は天国の上まで突き抜けるぜーっ!!



 アキラ : ぼっちゃん、掛けるのはいいですが、負けても返金出来ませんが、大丈夫ですか?


 負ける?!

 私のこの顔

 が、負け犬の顔に見えるかね?!


 

 ハハハハハーっ

 てめーの財産は、全て私が巻きあげて・・・


 ジャカジャカジャカ・ピーーーーン!(ルーレットが回ってる音)


ゼーロー

 は?


 ダイヤは?

 私の手の中で燦然と輝くはずの、マジックダイヤモンドは?!


チョロイチョロイ
 アキラ : まいどあり〜


 ど、

 ドふざけやがってーーーーっ!!


 この帽子を脱いだらやっぱりハゲ野郎!!

 金、返せ、コンチクショー!!



 と、ラスベガス前の床をゴロゴロ転げまわり駄々っ子をこねまくっていると、ラグラミア警察を呼ばれる寸前に、奇妙な二人組が私を制止しだした。


チッチッチッ
 なすび兄弟 : ちょっと、ちょっとちょっと。 だから止めときなって言ったのに。

 今初めて、今、聞いたわ!


 今のボケで、カッカしてた私の天才頭もちょっと冷えてきた。

 

 聞くに、このなすび兄弟には何やら、他に金策の良策があったようだ。

 

ビジッ
 ピーコなすび : 辛口なすびのファッションチェックでは、あなたの宝石運はゲロ低ね!
 おすぎなすび : 私の映画評論なら、宝石くらい下記のレート表で交換してあげたのに〜


 ファッションチェックはともかく、チップを交換とは聞き捨てならないな。


ヒョー

 ふむふむ、下位宝石をプラチナと金を出せば、上位宝石に交換してくれるわけか・・・

 って、私はチップしか持ってないんだよ!

 使えないじゃないか・・・。


 どっちにしても、ダイヤチもトパチも帰ってこないようだ。

 ギャンブルで破産スル奴がいるとは聞いたことがあったが、まさかうちの子に限って・・・が当たるとはな。

 


 ギャンブルは恐ろしいものだということを学んだ私は、チップをどこでガメてこようかと思い悩んでいると、ギャンブラーの隣にいる白いモビルスーツに声を掛けられた。


ショップ
 白魔道士 : ラグペラント軍の君に、いい仕事を押し付けよう!

 

 押し付けていいのは、満員電車の隣のお姉さんの腕だけだぞ。

 初対面のくせに、失礼極まりないやつだ。


 そもそも、こいつも私を騙そうとしている口ではなかろうか・・・。


 人間不信に陥った私に、


 白魔道士 : 実はヒューマン中央センターに頼もうと思っていたんだが、君に押し付けたほうが早そうでな。 早い話、蜘蛛ダンジョンと呼ばれる危険地帯に私の代わりに危険な目に合いに行ってほしいのだ。


 危険が危なそうな依頼だな。

 金次第で引き受けてやってもいいが、私の雇い代は高く付くぜ〜っ!



 ひゃ、100ライムッ・・・・、だと?!


 


 

  

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