ファッション野郎inタイハイム 髑髏ダンジョン・デカレン

 


 ある〜日♪


 ロストーレルムの中〜♪


 仲良しに・・・

 出会った〜っ




 遡ること、1時間前。


 私はモヒ以外のパーツを揃えるため、町娘達の頼み事(娘限定)をひたすらこなす日々を送っていた。


ゲシゲシ
 レオパルドン : 新調した毒蛾のリングのゲテモノ攻撃を食らえ!!
 プロ巨人軍 : ヒョイパク、ヒョイパク  モグモグ ゴックン

 なんでも吸い込む星のカービィかよ!!


 この巨人兵や奥からやって来ている闇兵士の顔は、見飽きた!

 次なるステージが私を待っている!


 ベランダで飼育しているマリファナのせいで、勝手に背伸びな錯覚を起こした私様。

 つい、火山地帯に踏み込んで・・・



 バトルジャイアント : 悪い子は、取って食うぞ!!!
 レオパルドン : おじちゃん、こわ〜い。 

 マジ、怖ェェッス


 さすがデカルティ平原最強の歌手と謳われる、牛丼大盛り、親牛ことバトルジャイアント!!

 その改造された右手に宿るバールのようなもの攻撃は、一撃で私のちょんまげを吹き飛ばすには十分の威力だった。



 その30分後、

 血の池地獄に落とされた私。

 多数の闇兵士の死刑執行直前で、ズボ濡れになってあまり作動しなかった帰還装置を、なんとか押すことに成功した。




 で、30分後の現在。


 ロストーレルム城にて、

 仲良しに、

  出会った〜っ


 だからどうやねん、と言われればそれまでなのだが、タイハイムに来てあまり他人と接していない引きこもり生活を送っている私にとって、PTを組むってのは意外と少ない機会なのだよ。


 という訳で、さっそく同志仲良しを連れ、デカルティで何のひねりもなくレベル上をすることに・・・なった〜〜。

 (個人的には、さっきの親牛への復讐も兼ねているが・・)


 聞くに、デカレン(マップ左上の花丸)までの道のりが、結構安い早いうまいらしい。

 私は元々ラーメン屋行列に並んだり、我慢しながら便所に並ぶのが嫌いなので、さくっとその話に乗ることとなった。



 NAKAYOSHI : 行くぜ〜、俺に付いてきな!
 レオパルドン : 宗教と英会話の勧誘以外なら、どこでも行くぜ!


 ありとあらゆる美人局を経験した私としては、ちょっと疑心暗鬼だったが、こういう低レベルの旅もたまにはいいもんだ。

 なにせ、ふたりともレベル50代だ。

 まだまだ、デカルティでも猛者がモサモサしてる、ちょっと反抗期な年代さ。


 マップを見てもらえば分かるが、デカレンまでの道のりは枝分かれしているとは言え、私の栄光の人生と同じくまっすぐ一本道と言っても過言ではない。

 マップ改変時に隆起した高台を、ひたすら真っすぐ行けばいい。


 道中にいる、ディーノや電撃シザーズも、

パッチパチ
 NAKAYOSHI : Umauma
 レオパルドン : SHIKASHIKA
 雷電 : 誰が、馬鹿じゃーーっ!?

 余裕のよっちゃん大好き過ぎて、スローであくびちゃんが出るぜ。


 調子に乗った我々は、より強大な相手を迎えるべく、ついに子牛に手を出した。


 デビルジャイアント : デビルビームは熱光線!!
 レオパルドン : レオパルビームはペンライト!!


 死闘の末、子牛はあっさりと撃沈した。

 ふふ、これで吉野屋となか卯と松屋の割引券がもらえるぜ〜っ!!


 もちろん私一人では勝てない相手だが、今は同志Nakayoshiの存在が私の調子を震え上がらせていた。



 続いて、親牛にも手を出し倒すものの、かなりダメージを被るようだ。

ゲフン
 仲良し : 親牛はきついぜ。
 レオパルドン : (チッ、仕方ねーなー)

 私は心にもないねぎらいの言葉を、仲良しに浴びせ掛け、落ち着かせた。


 しかし、親牛もそうだが、奥に勢揃いしている暴走(メタル)サイボーグの群れは危険だ。

 いかに仲良しシールドが優秀とは言え、あれは私に被害が及びかねない。


 このまま進むと彼らのド真ん中にツッコミ、土手っ腹にエイディアが通れるほどの風穴が開くことは必至だ!

 私にそんな穴が空いては、何も残らなくなってしまうではないか・・・・

 


 作戦を変え、急遽近くにある髑髏ダンジョンデカレンに入ることにした。


 この辺の牛やサイボーグだらけのデカルティマグマだまりよりも、デカレンに入ったほうが安全だろうという判断だ。


 あの遠目に見える、スネオの髪型みたいなギザギザの建物が髑髏ダンジョン・デカレンだ。


 ここで、恒例のウンチクコーナー!!


 元々、このデカレンは、ラグハイムにおける全種族共通の墓地だった。

 その頃からダンジョン構造であったらしく、下層には恐ろしく強いモンスターが居座っていたようで、デカドン族の勇者ラスカンだけが、唯一最強モンスター(おそらくカン・ジャック)を倒したことがあると伝えられている。

 ヌーアゼンが処刑された、時の話だね。


 しかし度重なる内紛により使用されなくなり、突如現れた奇妙なモンスター(プログメアの先遣隊?)が隠れ潜むダンジョンと化してしまった。


 プログメアなどの別次元モンスターの発生原因がおこのデカレンにあるという噂もあるが、真相は定かではない。



 さあ、そんな危険なダンジョンに、行け!!レオパルドン(と仲間たち)



 レオパルドン : 私が死んだ暁には、ここ以上のデカさで、エンパイアステートビル以上の高さの墓地を作ってもらうんだ!


 妄想の高さだけは世界一の私を迎え入れたデカレンは、まず集合ロビーのでかさを現した。


ドーン
 レオパルドン : パーキングエリアのトイレより、デカイぜ!

 当然、私の家のトイレの役1000倍はあろうかという広さだ。


 昔のデカレンはデカドンと同じように、入ったらすぐに小さなロビーがあり、商人がアイテムを法外な値段で売りつけていたもんだが・・・

 ここのロビーは凄まじく広い。


 奥の方に見えるサザエさんの頭みたいな建造物が、デカレンの奥へと誘うワープゾーンだ。

 あの先はパーティーを組んだメンバーしか入ることができない、インスタントダンジョン(入るたびに指名できる娘・・・いや敵が変わるお楽しみいっぱい)となっている。


 要は、今回は私と同志仲良しの独壇場ってわけさ!


 このロビー自体もこっており、 ふと回りを見渡してみると、

 壁にオシャレなドクロが、たくさん飾っている。

 元々お墓だから仕方がないが、埋めるくらいはしてやったらどうだろうか・・・。


 まあ、某格闘ゲームのダルシムも首から吊っているし、最近のはやりなのかもしれない。



 さて、観光気分はこれくらいにして、デンジャラスダンジョンに挑む前に、まずは買い物を済ませないとな!


 レオパルドン : あんた・・・デカドンだけじゃなく、こんな所まで出張しているのか!

 よく見れば、デカドンで出会ったアイテム売りのおっさんではないか。


 前はあんたの目の前で蜘蛛に噛られたけど、ここは安全地帯の熱視線なんだろうなぁ〜〜?



 ダンジョン商人 : 安心し給え。 ここは安全地帯だが、この先は、ワインレッドの心のような血の雨が降りますぜ!

 ふっ、碧い瞳のレオパルドンと呼ばれた私が、その程度で尻込みすると思っているのか?!


 早速インスタントラーメンに入った私と同志仲良し!


 まず一番手のやられ役に出てきたのは、墓場と言えばこの人!

 ベスト・オブ・グレイブ!


 その名も・・・・

 マミーことキョンシーことソンビ!!



 ゾンビ : そんなにド派手に紹介されても、喜んでヤンないんだからねっ!!

 その顔で、ツンデレはやめぃ!!

 新ジャンル、ゾンビ喫茶でも開こうってのかい?!


 てか、顔が子供に噛られたハンバーグみたいになってるぞい!

 (ちょっと美味しそうにみえる?)


 こんな死人に口なしとの会話は意味がないので、


 レオパルドン : とりあえず、もう一回死んでくれ!
 ゾンビ : ドーン・オブ・ザ・デッドっ!


 まあ、さすがにダンジョンの最初に出てくる噛ませ犬だけあって、レベル50の我々でも瞬殺できるほどの弱さを誇っているようだ。

 まだ、序盤死天王の方が、歯ごたえがあったぜ!!(頭カジって確かめた訳じゃないぞい)


 

 さらに奥地を探索すると、


 宝箱 : ちょっとだけ、開けて・・・み・る・・・?♪

 どうせ開けたらミミックとか、ドリンク一年分とか(さらばデカレン)だろ・・・ 

 私が宝箱として信用しているのは、唯一銀のエンゼルマーク5枚で当たる、アレだけだ!!


 

 宝箱談義を醸していると、後ろからこっそりバレバレに跡をつけてくるパンダ野郎がいた。


 ヴォルペン : デカレンの平和は私が守る!!

 ゾンビが徘徊している時点で平和ではなかろう!

 ってか、お前は確か・・



 ヴォルフェン? : 俺の名はヴォルペン。 デカレン一頑丈ボディを持つ男よ!

 そうそう、頑丈なくせに攻撃力激低だから、ヴォルペンシールドに利用される人だよね!!


 とは言え、今のレベルの我々では彼の攻撃力でも殺られてしまう可能性絶大だ。

 ここは・・必殺・・・



 レオ&仲良し : 安全地帯打ち!!
 ヴォルペン : ゲェーーーッ!


 説明しよう。

 インスタントラーメンに入った直後付近は安全地帯となっており、すべての敵が入ってこれないツインビーも真っ青の無敵地帯がある。

 そう、ここまでモンスターを引っ張ってくれば、安全地帯から奴らを攻撃し放題という、私が大好きな「一方的に弱いものいじめ」ができるのだ!!

 ウハハハハー



 ヴォルペンを何とか打ち破った我々は、さらに奥地へ進もうと早回しで送ると・・・

ドギャーン
 レオパルドン : ゲェーーーッ!

 あ、あれはっ?!


 


 こうして、デカレンにおける今回の冒険は終わった。

 

 あの後、何があったかは、チンケな読者諸君なら想像に固くなかろう。


 

 前々から思っていたんだが、なんですぐにカン吉がいるのよ。

 彼一応ボスキャラだし、もっと奥に引っ込み思案な人でしょ?

 何をトチ狂って最前線でお友達にでもなりにきたのかい。



 中途半端な失意を噛み砕きつつ、町中を歩いていると、ひとつの看板とねーちゃんが目に入った(ねーちゃんは痛くないが、看板は痛いぞ)


 スペース・・・なんとかリーグ?

 英検4級に落ちた私には何のことだか良く分からないが・・・

 

 何にせよ、ねーちゃんが私を手招きで呼んでいる!!

 全てにおいて、ねーちゃんが優先するのだーーッ!!


 こうして謎の看板に導かれ、怪しい扉を叩いたレオパルドン。

 次回・・・絵巻史上、ありえないスピードのイベントが勃発する!!


 

 


 

  

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